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占有派のルールの分析。

この記事を読む前に、
狩場と横について。(改) (2008/2/12 update)
をまず読んでください。



狩場と横について。(改)」で書きましたが、狩場占有派は、
言い換えれば日本のメイプルストーリーの大多数のプレイヤーは、
他人に干渉をしないためのルールを作り、自らに課しています。
そのルールは明文化されているものではありませんが、
私の経験上、おおよそ次のような6つの条項で説明できます。

1.狩場は特定のプレイヤーが占有する権利を持っている。(権利を放棄することも可能)
2.狩場の占有者は、その占有権を任意のプレイヤーに譲渡できる。
3.その狩場にいないプレイヤーには、占有権がない。(誰もいない狩場は、誰の占有下にもない)
4.狩場の占有権は、その場にいるプレイヤーの中の先着順で発生する。(誰もいない狩場は、最初にきたプレイヤーの占有下におかれる)
5.狩場の占有者が敵を倒していず、さらに占有者が自分の占有権を主張できないか死亡している場合、占有権を放棄したものとみなされる。
6.狩場において占有者の了承なく敵を攻撃した場合、「横」と呼ばれ排斥される。(了承は事後承諾でも良く、了承をとる際には必ずしもグループを組んでいる必要はない)

しかし、このルールには曖昧な点がたくさんあります。
それは、私がこの6つの条項を適当に作ったからではなく、
占有派の間でも意見が割れるケースが多々あり、
まとめる際に曖昧にせざるを得なかったからです。

占有派間で起きるトラブルの様々なケースを箇条書きにしながら、
狩場のルールのカバーし切れていない意見の割れる部分を考え、
最後の項目でこのルールの根本的な欠陥について触れたいと思います。

また、そのトラブルの解決をするために、
占有派ならばどうあるべきかを「私の判断」として書いてみました。
これは、

「占有派のルールを厳密に考えると、このような結論になるはず」

という思索の遊びです。
私の考え方は、どちらかというと占有派より共有派に近いので、
自分自身の問題には、占有派のルールを持ち出す気はありません。
あくまで「私の判断」は、私が占有派の立場に立ったなら、という仮定です。
占有派のルールを推し進めた「私の判断」に違和感を感じる人は、
占有派のルールにも矛盾を感じるようになるかもしれません。



○狩場を生かし切れていない場合も、占有者は他人を拒めるか?

占有者は、了承なく敵を攻撃した人を横と呼び、排斥する権利を持ちます。
それは、占有者が狩場を生かし切れていない場合も適用できるのでしょうか?
例えば、マップが広過ぎるとか、レベルがそこの敵を狩るのに適さないほど低いとか、
そういった場合でも、他人を排斥する権利は占有者にあるのでしょうか?

私の判断では、そのような場合も占有者は他人を拒めると思います。
理由は、「狩場を生かし切る」の基準が曖昧だからです。
どのような状況なら狩場を生かしていると言え、
どのような状況なら生かせていないと言えるのでしょう?
そんな、よく分からない曖昧な判断よりも、
占有権を持つ占有者の意思を尊重するべきだと私は考えています。




○狩場1は無法地帯か?

多くの狩場は占有者の権利を尊重されていますが、
何故かヘネシスの狩場1だけははっきりとした占有者がいません。
そして、占有派の中にも「狩場1は例外」と明言する人がいます。
果たして、狩場1では占有のルールが適用されないのでしょうか?

私の判断では、狩場1は無法地帯であっても構わないと思います。
占有派の思想は法律や規約で規定されているものではなく、
あくまでプレイヤー間の紳士協定、ローカルルールに過ぎません。
この思想を知らない、メイプルストーリーを始めたばかりの初心者でも、
自由に遊べる場所がいくつか開放されていて然るべきだと思います。




○通りす狩りは許されるのか?

PGをした、回復のためにライフドレインをした、うっかり攻撃したなど、
目的地へ向かう途中の狩場を通り過ぎる際に、
何らかの手段で攻撃をすることを通りす狩りと呼んでいます。
占有者のいる狩場でこれらを行った場合、横として扱われるのでしょうか?

私の判断では、通りす狩りも横と判断されて仕方ないと思います。
何故ならば、悪意があったか否かを誰も確認できないからです。
当人がどう考えるにせよ、占有者が権利を侵害されたと思ってしまうと、
その時点で横をしたと扱われてしまうでしょう。
誤解されないよう気をつけ、過失があれば謝るべきだと思います。




○狩場の占有権は横を排除するためだけのものか?

「グループで狩っているのに、仲間がチャットばかりで狩らない」とか、
「分担を決めたのにそれを守らず、好き勝手に狩っている人がいる」とか、
注意しても聞いてもらえずに、占有者が苛立っていたとしましょう。
このときの占有者の苛立ちは、正当なものなのでしょうか?

私の判断では、この苛立ちは正当なものだと思います。
グループ狩りをするときには、黙々と狩ったり話して狩ったり、
分担を決めたり好き放題に狩ったりと、色々なスタイルがあります。
そのスタイルを決定する方法も様々にあるでしょうが、
特にこれといった取り決めがないのなら、占有者の意思を優先します。
プレイヤー間の立場は基本的に対等ですが、
狩場においては、権利の分だけ占有者の利益が優遇されるべきだと思います。
占有者と合わないならば、その狩場から出て行けば良いだけの話です。




○狩場の占有権を売買することは可能か?

私の判断では、狩場の占有権の売買は可能だと思います。
以前に記事を書きましたので、詳しくはこちらをご覧ください。




○速い移動ができるキャラクターは狩場争いに有利なのではないか?

盗賊のヘイスト、魔法使いのテレポ、投げ賊のフラッシュジャンプなど
高速で移動をすることができるスキルがいくつかあります。
高速で移動ができるということは、誰もいない狩場にいち早く行き、
狩場の占有権を取ることが有利に進められるということです。
職によって不平等になるというのは、良いことなのでしょうか?

私の判断では、不平等ではあるが仕方がないと思います。
「自分も狩場へ向かっていたのに、先を越された」という主張は、
狩場へ向かっていた「つもり」という、気持ちが拠り所になります。
しかし、「つもり」の話をしてもきりがないでしょう。
5分前から行く「つもり」だった、10分前から行く「つもり」だったと、
どちらが先に行く「つもり」になったかを争っても詮無いことです。
結局のところ、実際に狩場へ着いた着順を基準にするしかないでしょう。




○仲間を待っている間の待機は占有権の放棄に当たるか?

狩場を確保したので友達を呼んで待っている、
補助スキルを持つ人が死んでしまったので狩りを中断しているなど、
狩らないながらも狩場で占有権を主張する場合があります。
これらの主張は、果たして通るものなのでしょうか?

私の判断では、これらは占有権の放棄であると思います。
自分一人では狩らない・自分一人では狩れないというのは、
その人の事情であって、他の人の知ったことではないからです。
占有権を主張し続け、他人を退けたいと思うのならば、
フリだけでも良いから、狩り続ける意思を見せる必要があるでしょう。
それで死んでしまうようならば、その人の力不足だったということです。




○狩りを休憩しチャットをするのは占有権の放棄に当たるか?

上のケースと同様、狩場にいながら狩っていないケースです。
今度は気分転換のためのチャット休憩なのですが、
この場合に占有権は主張できるでしょうか?

私の判断では、この場合も占有権の放棄であると思います。
確かに気分転換は大切ですが、それは当人たちの事情であって、
狩場を探している人にとっては、やはりどうでも良いことです。
遊びたい人がいるにもかかわらず、それを退けて、
狩る意思が薄い人が狩場に残るのは資源の無駄遣いでしょう。




○トイレ・食事等で退席するのは占有権の放棄に当たるか?

さらに上2つに続き、狩場にいながら狩っていないケースです。
トイレへ行くのは生理現象だから見逃すべきだという主張もありますが、
果たして生理現象で占有権は失わないのでしょうか?

私の判断では、やはりこの場合も占有権は放棄されると思います。
理由は上の2つと同様、たとえ生理現象であろうと、
当人以外の人にとっては無関係のことであるからです。
もちろん、トイレへ行くなと言うわけではありません。
トイレへは行ってください。ただ、占有権もなくなります。
学校の授業中にトイレへ行くことは禁じられていませんが、
その人のためだけに授業を中断することはない、というのに似ています。
授業中トイレへ行くのは自由ですが、他の人の学ぶ権利を侵害できないのと同様、
狩り中トイレへ行くのは自由ですが、他の人の狩る権利は侵害できません。




○占有者が認めない人が出て行かないとき、MPKしても良いか?

狩場の占有者が認めていないのに敵を攻撃している人や、
画面を見ていないのか、狩場に放置されたまま動かない人など、
占有派のルールに従えば排斥しても構わない彼らが立ち去らないとき、
占有者はMPKをして殺してしまっても良いのでしょうか?
なお、MPKとは敵の攻撃を誘導してキャラクターを殺すことです。
故意・過失を問わず、キャラクターを殺せばMPKと呼ばれますが、
話が煩雑になるので、この場合は故意のみを考えることにします。

私の判断では、狩りの邪魔になる場合に限り、MPKも可だと思います。
狩りの邪魔になるのならば、占有の権利を侵害したことになります。
邪魔になる場所で狩ったり放置したりする方が悪いでしょう。
ただし、権利を侵害したという理由があってのMPKなので、
邪魔にならない場所にいるなら、無闇に殺すのはただの嫌がらせです。




○横の横は許されるのか?

普段から占有派のルールを無視し、自由に狩りをする横。
嫌な思いをしたのだから、その仕返しをしても良いという意見や、
彼らに流儀に合わせて、彼らに対しては横をして良いという意見があります。
一方、相手が誰であろうと横をしてはいけないという意見もあります。
果たして、横の横をすることは許されるのでしょうか?

私の判断では、横の横は許されないことだと思います。
占有派のルールは、あくまで自分で自分に課したものです。
守るのは、相手が占有派だからではなく、自分が占有派だからです。
相手に合わせて自分のルールを変えるのはおかしいでしょう。
「自分は横をせず我慢してるのに……」と悔しく思う人は、
占有派のルールが肌に合っていないのではないでしょうか?




○互いが互いを横だと主張し合ったとき、正しい判断はできるか?

同じポータルに同時に入った、別の入り口からほぼ同時に入った、
どちらかが相手を陥れるための嘘を言っている可能性もあります。
2つのグループが、共に相手を横と主張している場合、
どちらかを横と判断・断定することはできるでしょうか?

私には、このケースは判断できません。お手上げです。
そして、ここに占有派ルールの致命的な欠陥があると思います。




最後のケースで分かる占有派のルールの根本的な欠陥。
それは、誰が占有権を持っているかを証明する方法がないということです。

人数が多いPTが占有者になるのでしょうか?
収集品を多く持っている方が占有者でしょうか?
人気度やレベルが高い人の言っていることが本当でしょうか?
友人の証言はどこまであてになりますか?
拡声器で第三者の目撃情報を募りましょうか?

どれも曖昧で、証拠としては使えません。
狩場の占有者の権利は、そんな曖昧さの上に成り立っています。
結局のところ、狩場の占有権は幻想に過ぎません。



それでは終わりに、私自身の話。

私には、メイプルストーリーの遊び方を教えてくれた恩人がいます。
彼から、狩場の占有派の考え方を教えてもらったときには、
何故そんな理不尽なルールがあるんだろうと疑問に思いました。
彼は私の疑問に対し「相手に嫌な思いをさせないためだ」と説明をした後に、

「でも、レベルの高い先輩は、後輩に譲ってあげるのが優しさだよね」

と続けました。

今のメイプルストーリーに、こんなにも素敵な言葉があるでしょうか。

後輩が先輩の胸を借りるのも良いでしょう。
先輩が後輩に道を譲るのも良いでしょう。
同じゲームを楽しむ仲間同士、時には狩場を共有し、時には譲り、
互いに優しくなれたらどんなに理想的かと思います。

だから私は、どんなに理論が穴だらけで矛盾があっても、
相手への思いやりの気持ちから生まれたであろう占有派の思想は、
無闇に否定するべきものではないと思います。
また、たとえ現状の多くの人から批判されようとも、
理想から逃げない共有派の思想も、評価されるべきだと思います。

その根底に優しさがある限り、互いの間違いを正し、進歩を経て、
いつか皆が牧歌的に楽しめる境地へと辿り着きたいものです。
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テーマ:メイプルストーリー - ジャンル:オンラインゲーム

2008.02.12 | | Comments(3) | Trackback(0) | 雑文(*=д=)

コメント

いやーすばらしいですね。
自分の書きたいことすべて先に書かれてしまいました。(笑)

「相手への思いやりの気持ちから生まれたであろう占有派の思想は、
無闇に否定するべきものではないと思います。」ここの部分には全く持って同意です。なんだかんだ言っても、占有派が多数ですし、それに占有派の考え方が全く持ってデメリットばかりではなく、ちゃんとメリットもありますしね。

あと、今回の記事を読んで難しい部分だとおもったのが、占有派多数のメイプルでは横狩りはすぐ迷惑行為に繋がってしまう(もちろん迷惑行為とは限らないのですが、迷惑行為と判断する人が多いでしょう)とこですね。最終的には自分の中での道徳と信念のかけひきになってしまいますもんね。

この記事を見て狩場について考えてくれる人が増えると良いですね。

2008-02-14 木 16:32:56 | URL | 風は風に #7tdJ6Z8U [ 編集]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2008-02-18 月 17:41:13 | | # [ 編集]

>風は風にさん
お褒めの言葉ありがとうございます~。難産だった記事なので、すごく嬉しいです♪

本当は、もう少し共有派寄りの記事にしようか迷ったんですよね。共有派のネックは、私の思う限り「他人に迷惑をかける可能性が高い」というだけで、その理由は単に占有派の人間が多いというだけのものです。要するに数の暴力に屈してしまっているだけなので、厳密にロジックだけに基づけば共有派の悪いところはなーんにもない。ただ少数派というだけなんですよ。

ただ、共有派が、自分たちの考えを広める努力を怠っているのは事実です。占有派に対し、自分たちの行いは悪ではなくただ思想が違うだけであると主張する努力していないことが、自分たちにとって逆風になってしまっているか、共有派たちはどれだけ気付いているのでしょうか?

ロジックだけを見れば共有派に非はありませんが、自分たちの考えを人に知ってもらう努力を怠っているという非が現実にはあると思います。論理のみを語れば共有派寄りの記事になったはずですが、今回は論理と現実をあえてごっちゃにして、どちらにも寄らない記事を目指してみました。平たく言えば、両方に対して偉そうにお説教をぶちかましてるんですね(ノー`*)

共有派の風は風にさんがこの記事を読んで不快に思わないか不安でしたが、「道徳と信念の駆け引き」という共有派の課題を見つけてくださったようなのでホッとしています。私自身も勉強になりました、ありがとうございました。


匿名さん
>「狩らせてください」と一声かけてから返事を聞かずに狩り始める人の思想は、
>狩っている人に断っている、つまり占有権を認めているので占有派なのでしょうか?
>それとも、こちらの意思を聞かずに狩っているから共有派なのでしょうか?

という質問をいただきました。ありがとうございます。

既に述べたように、占有派の思想は知らなかったでは済まされないほど隅々まで蔓延しています。その人の場合、無断で狩って元からいた人(恐らく占有派)に不快な思いをさせるのは不本意で、かといって自分の行動を曲げるほど占有の思想に染まってもいない、そんな立場だったからこそ一声かけてから狩り始めたのではないでしょうか。

記事の中で、占有派と共有派というように対立する2つの思想のみを取り上げましたが、その二つのどちらでもない思想もたくさんあるでしょう。人の考え方は千差万別、私の言う「占有派と共有派」はそれらを大雑把にカテゴリ別けしたに過ぎません。
さらに、思想と行動が不一致の人も多くいるはずです。占有派の思想でも他人に対して占有権を主張しない人や、共有派の思想でも相手が占有派である可能性を慮って横をしない人もいます。私もそんな中の一人です。

記事としてまとめる都合上、思想を大雑把に2つに分け、さらに思想と行動を同一視して取り扱いましたが、実際は思想も行動も千差万別で、人の数だけ思想やそれに伴う行動のパターンがあることでしょう。簡単に、二元論で片付けられることではないと思います。

2008-02-20 水 11:53:44 | URL | ほまら #Noq3wCMo [ 編集]

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Author:ほまら

楓サーバで活動中、ねぶくろのギルマスになりました、ほまらです。
魔法使い・日の丸扇子・ムーンライトをこよなく愛し、未だサクチケを使わない、このレベルにしては希有なプレイヤーです。お守りはたまに使います♪
Projectムクヤジを頑張っていますが、ブログ更新は頑張りたくない微妙なお年頃。ちゃんと卒業できるかなぁ……(汗

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